今回の選挙は「ステルス」になっている。尾鷲市長選挙と市議会議員選挙の立候補予定者説明会が27日開かれ、市長選は3陣営、市議選は15陣営が出席した。市議選で昨年から噂になっていたのは女性1陣営のみ。現職に比べ知名度のない新人は早い段階から表明会見をしたり、後援会連絡所の看板を立てるのが普通。正直「開けてびっくり」という状態。
選挙は民主主義の基本。税の取り方、使い方を最終的に決めるのは議員だし、極端なことを言えば刑罰のルールも決められる。どんな人を選ぶかは非常に重要で、どこの選挙でも選管委員長が「公平、公正」を強調している。
25日に投開票のあった参議院広島選挙区の再選挙は、もともと買収事件に端を発したもの。取りまとめに金、という事例だけでなく、運動員に賃金や報酬を支払ったり、いわゆるウグイス嬢に余分に日当を支払ったりする違反のニュースをよく聞く。
供託金の仕組みはあるものの、日本の選挙制度は資金の多寡にかかわらず立候補できるように作り上げられてきた。「選良」と言われるように、清廉潔白さが求められる。候補者も市民も、それを意識しつつ選挙に臨みたい。
(M)