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紀南抄「化学繊維と天然素材」

 4月も終盤に差し掛かり、日中は汗ばむ陽気の日も増えてきた。これからの季節に重宝するTシャツ。近年は吸湿速乾、UVカット、接触冷感、抗菌消臭など機能性の高い生地が開発され、スポーツやアウトドアシーンで大活躍だ。またデザインや色柄、風合いが工夫された洋服も登場し、おしゃれ着としても違和感なく着られるようになってきている。

 多機能素材は今後も進化し続け、シェアを拡大していくだろうと感じる。一方で、天然素材にはその良さがある。化学繊維アレルギーなどの問題などもあって、直接肌に触れるものは綿、というこだわりの人もいる。
 
 特に昔ながらの手作業で作られたコットンやシルク、リネンなどは、量産のものにはない、特別な魅力がある。どんなに機能性に優れた製品が普及しても、手仕事の良さは決して色褪せない。
 
 新宮市のアトリエKeiでは日曜日まで、インドの布展が開かれている。軽くてさらっと着心地が良い上質のインド綿を使用した服は、蒸し暑い日本の気候にぴったり。この機会に本物の手織り布に触れてみては。
 
【織】
 

      4月21日の記事

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