少年野球の決勝戦(串本−神倉)を取材した。1塁側、3塁側、両ベンチ裏から保護者の熱い声援が飛ぶ。選手らはそれに応えて白球を追った。特に最終回の攻防は見ごたえがあり、手に汗を握った。
少年野球は通常7回制だが、1時間30分(決勝のみ1時間40分)を超えると新たなイニングに入らないという大会規定がある。6回裏の攻撃中、制限時間が迫る。2アウトランナーなし。4−1とリードして守る串本は守備のタイムを使えば、制限時間となりこの回で勝負は決する。一方の神倉は早打ちしてアウトになれば次の回にチャンスが残る。そんな駆け引きは全くなく、両チームが正々堂々と今を全力プレー。結局、神倉は1点を返し、最後も一打同点、さらに逆転のチャンスをつかむなど、好試合だった。
野球に限らず少年スポーツは少子化の影響で単独チームが編成できず合同チームだったり、チームが消滅して好きなスポーツができなかったりする現状がある。子どもらの健全育成にはスポーツは最適。技術向上だけでなく、礼儀や団体行動を学ぶ場にもなる。子どもらがスポーツを思う存分楽しめる環境を、何とか維持していかなければと感じた。
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