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社説「誘客と道路網整備は一体」

 人口減少、少子高齢化が進むこの地方で、この地域経済の活力を好調にするためには外貨の獲得が必須。観光産業は第一次産業と並び、この地方を支える主要産業の一つとして大きな役割を担っている。好調だったインバウンド(訪日外国人客)はコロナ禍で皆無、減少した国内観光客もGoToトラベル事業で一時は持ち直しの兆しが見られたが、全国一斉停止により、再び厳しい局面に立たされている。

 ワクチン接種が始まるも、終息はまだ見通せない状況。そんな中だが、終息後に観光客を受け入れられるよう、準備段階で他の観光地より出遅れないよう、行政や団体は早すぎると思わず今から動いてほしい。
 
 観光客誘致と道路網の整備は密接に関係する。今秋予定されている三重国体にあわせ、夏ごろには熊野尾鷲道路II期(尾鷲北IC~尾鷲南IC)が開通し、中京圏から熊野市まで高速(自動車専用道路)で来ることができる。中京圏との距離がぐっと縮まるが、和歌山県の観光戦略を見ると、同じ関西圏をターゲットにしたものが多い。紀北や紀中ならそれで構わないが、東の玄関口である新宮・東牟婁は今回の道路開通をチャンスと捉え、もっと中京圏を対象としたセールス展開を考えてもいいのではないか。
 
 かつて白浜町長を務めた人が、高速道路の延伸に伴い京阪神から白浜が日帰り圏になったことから、セールス対象を広島など中国地方にまで広げた。"例年通り"のやり方では勝ち残れない。環境変化に応じて自らも変化することが大切。
 
 コロナ禍で自粛や巣ごもりが新しい生活様式として定着しているが、終息が見通せばGoToトラベル再開などを起爆剤として、観光業などの回復は期待できる。観光業が動き出せば、交通・飲食などの業種も回復が見込める。それだけに観光業だけに任せるのではなく、それぞれの業種が枠を超えて一致団結し、お得なキャンペーンや魅力あるプランを打ち出し、連携してセールスをかけていくことが必要。
 
 PR動画をオンラインにアップするのも一つの手法。しかし、アップしても視聴(アクセス数)が少ないのでは自己満足で終わる。道路開通前に、何か知恵を絞って動き出してほしい。
 

      3月19日の記事

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