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紀南抄「小さな声も大切に」

 那智勝浦町の和歌山県漁連勝浦市場の初市を取材した。勝浦市場の水揚げは昨年の初市の3分の1程度にとどまった。市場関係者は、コロナ禍で価格が低迷していることにより、出漁を控えている漁師が多いことを理由の一つに挙げた。これからクロマグロのシーズン本番を迎え、どこまで回復するか。首都圏で緊急事態宣言が発令される見通しで、飲食店への時短営業要請も強化される。逆風は続く。
 
 コロナ禍により影響を受けた事業者への支援はさまざまなものがあるが、中には手続きが複雑で、申請から給付までに時間を要するものも多く、事業者を悩ませている。自治体では、時短要請に応じた飲食店に協力金を支給する流れはあるものの、食材等の納入業者や生産者にまで対象を広げているところは少ないのではないか。
 
 コロナ禍により仕事を失った人は全国で約8万人いるとテレビで報道されていた。感染拡大が止まらない中、この数字は今後も増えるだろう。支援対象から外れた人たちをどのように救済していくか。小さな声はなかなか届かないが、そのあたりは議員がしっかりと声を吸い上げ、当局に届けてもらいたい。
 
【F】

      1月 6日の記事

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