「健康に良い」「ダイエット効果あり」「有名女優も使用」などとうたう健康食品や化粧品の広告を見て、「お試し」「1回だけ」のつもりで安い価格で購入したら、複数回の購入が条件の定期購入契約だった。こんなネット通販に関するトラブルが増えているとして、消費者庁などでは注意を呼び掛けている。
サイトの画面には効能や低価格が強調され、定期購入が小さい文字で書かれていたり、何度もスクロールしないと表示されなかったり、見落としやすい構成になっていたり。いつでも解約できるとあっても電話がつながらないことも。
トラブルの多くは規約などの確認不足や販売サイトのわかりにくさが原因だが、「自ら商品を選び、取引条件を確認し注文している」のが前提。定期購入であることが表示されていれば、気づかずに申し込んでしまっても、取引条件に納得して契約したとみなされる。
納得がいかないからといって商品を送り返したり、代金を支払わなかったりすることはできない。ネット通販は、訪問販売や電話勧誘のような不意打ち性がないため、契約を解除できる「クーリング・オフ」がない。注文する際は慎重に確認を。
(J)