人口約5000人の鹿児島県の与論島で、今月22日から28日までに42人の新型コロナウイルス感染者が確認されたが、陽性が発表された時点で「症状なし」の患者が数多くいるという。
世界保健機関は新型コロナウイルスに感染した人のおよそ4割は、無症状の感染者からとする見方をしている。感染しても3~5割は症状が出ないという説もある。
ある論文によると、濃厚接触者の感染リスクが一番高いのは、発症前4日間から発症後5日間とされており、医療機関内より家庭や職場など日常生活での感染が多いとされている。
県内でも7月に入って新規陽性患者が次々と確認され、独自のモニタリング指標を超えた。県では指定病院の病床数をこれまでの140床から171床に増やした上で、無症状や軽症患者用の宿泊療養施設約100室も確保できる状態になっている。
県内は医療的には余裕はあるが、国民全てのPCR検査を行ったわけではなく、感染者が出ていない地域でもリスクはゼロではない。「いつかかってもおかしくない」の心構えで気を引き締め、一人一人が新しい生活様式を踏まえた感染症対策を実践することが求められている。
(J)