和歌山県内の刑法犯罪発生件数は平成14年以降、昨年まで19年連続で減少している。少年非行についてもピークだった平成16年に比べると昨年は約8割減少。飲酒、喫煙、深夜徘徊などの少年に対する補導も大幅な減少傾向にある。警察と関係団体による啓発や抑止活動が功を奏しているのだろう。
新宮署の小畑博昭署長は同署管内も刑法犯、少年非行ともに減少しているものの、全国的な凶悪事件発生や、特殊詐欺事件が相次いでいることから、住民の体感治安は決して良好と言えない状況、と見ている。また、青少年を取り巻く環境変化にも警鐘を鳴らす。インターネットやスマートフォンの普及により、これを介したいじめや児童回春、児童ポルノなどの被害が散見されているためだ。
特にスマホによる犯罪には住んでいる場所に関係なく巻き込まれる可能性がある。共働きなどで幼少期からスマホを持たせる家庭が増えており、学校での指導はあるものの、やはり保護者の管理下で適正に使用することが大切。知らないうちにトラブルに巻き込まれていたということのないよう、普段の会話のなかで使用状況を把握してほしい。
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