先だって、新型コロナウイルス感染症で一度入院・退院していた津市の介護士の女性がPCR検査で再度、陽性が確認された。県は施設利用者や職員らのPCR検査を実施。感染の広がりは確認されなかったよう。
行動歴などから考えて、再感染ではなさそう、というのが県の見立て。とすると、一度、検査ができないレベルまでウイルスが減少した後、再度、増殖したことになる。
東大のチームがハムスター9匹を使って行った実験では、「一度治ると再感染しない」との結論が得られたという。この結論の妥当性や人間に当てはまるかどうかは未知数。
厚生労働省が東京、大阪、宮城の3都府県で行った抗体検査では、抗体保有者は東京0.10%、大阪0.17%、宮城0.03%だった。感染者が比較的多い場所でも1000人に1人程度しか抗体を持っていない。この結果から、「実は無症状でかかっていた人が多いので、欧米のような爆発的な感染にならなかった」という見解には無理があることが分かる。
新しい知見が日々更新されている。当初から「正しく恐れて」という話があったが、そのためにも知識を新しくしておくことが必要だ。
(M)