尾鷲の自然を活用した体験プログラムづくりの一環で、「おわせ行く」と銘打った教育プログラムが本年度も実施されている。昨年度は「山育・木育」だったが、今回は「川育・雨育」。全国トップクラスを誇る降水量に着目し、矢ノ川で矢浜小の児童が調査や体験に取り組む。
最近はアクティブラーニングとして、子どもたちの自主性を育む授業に注目が集まっている。教室での授業では、工夫しても受け身になりやすい。他の地域でも自然環境を活用した外での授業が進んでおり、差別化を図るという意味で、前回の世界遺産の熊野古道八鬼山、今回の降水量という尾鷲ならではの付加価値は、着眼点として秀逸。
おわせSEAモデルにはグランピングも計画されており、矢ノ川で観光資源が見いだせれば呼び水になりやすい。川の魅力を活用した観光では、銚子川のキャンプinn海山が成功を収めている。取り組みを参考にできるし、PRもしやすい。
火力発電所跡地を安心安全に活用できるよう知恵を絞ることは、これからこの地で生きていく人々の生活にもつながる。子どもたちの取り組みが、この地域を盛り上げるきっかけになればと思う。
(R)