しばらく雨が続く予報で、10日、近畿・東海も梅雨入り。いよいよ雨季に入り、台風や豪雨災害に注意しなければならない。国は土砂災害の防止と被害の軽減を目的に、昭和58年から6月を「土砂災害防止月間」に定めている。当地方では、那智勝浦町市野々に和歌山県土砂災害啓発センターがあり、期間中に土砂災害への知識を深めてもらおうと、特別企画パネル展を開いている。
平成23年9月、紀伊半島大水害(台風12号)が発生し、甚大な被害が出た。同センターは那智川流域で、災害の教訓を研究に生かし、国内外に向けてその成果の発信と啓発を実施。国土交通省の大規模土砂災害対策技術センターも入所し、土砂災害に関する研究・啓発の総合的な拠点となっている。
普段は地域の自主防災組織の研修や学校の社会見学などにも活用されているが、新型コロナウイルスの影響で現在は団体での見学は自粛中。パネル展には、感染防止対策を講じた上で来場するよう呼び掛けている。
自分の住んでいるところの危険箇所や、どのぐらいの雨が降れば土砂災害の恐れがあるのかなど、分かりやすく説明されている。必ず避難行動に役立つはずだ。
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