新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府は27日夕、全国小中高校・特別支援学校を3月2日から春休みまで臨時休校とするよう要請した。26日の「イベント自粛要請」に続く大胆な方針だが、突然の要請に「あまりにも急すぎる」と憤りの声が上がっている。
新宮高校と新翔高校は3月2日に予定していた卒業式を中止にし、28日に生徒らに証書を渡した。子どもの卒業式に出席予定だった新宮市内の女性は「28日の朝、娘が登校してからラインで連絡がきた。子どもたちがかわいそう。できればやってほしかった」と吐露した。
小中学校の対応を巡っても各自治体で28日は臨時の校長会を開くなど、慌ただしさを見せた。小学校低学年の子を持つ那智勝浦町の男性は「学童保育は(休校の)対象外ということだが、仕事もある中で不安しかない」と述べた。
イベントの自粛、学校の休校により、日常生活と経済に与える影響は計り知れない。政府は、全国民を巻き込んだ究極とも言える方針を示した以上、一刻も早い終息に努めることに全力を傾注してもらいたい。
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