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紀南抄「百花繚乱」

 「クマノザクラ植樹祭2020」の現場に立ち会った。田尾友児代表は一昨年に新種として発見されたクマノザクラを今後は植樹していくと話し、将来はクマノザクラが咲く山として、名所にしたいと期待を込めていた。

 クマノザクラ発見者で農学博士の勝木俊雄さんによると、クマノザクラの開花期は3月中旬ごろからと、ほかのサクラよりも早く重ならない。その時期に咲いているサクラは、ほぼクマノザクラと思っていいだろうと語っていた。さらに多くのサクラは花弁の色が白、薄紅色なのに対し、淡紅色で美しいピンク色。人為的に改良したわけでもないのに花が咲く時にほとんど葉が伸びないため、観賞価値が高いという。

 梅の花を楽しんだ後は、サクラを愛でる百花繚乱の季節を迎える。同時にサクラが咲くと卒業式や入学式、入社式などが行われる。

 百花繚乱とはいろいろの花が咲き乱れることを指すが、転じて、秀でた人物が多く出て、優れた立派な業績が一時期にたくさん現れるという意味もある。新しいステージで素晴らしい花を咲かせることだろう。

【茂】

      2月27日の記事

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