太地町立太地小学校と北山村立北山小学校の交流会が24日、太地町立くじらの博物館で行われた。太地小1年生13人、北山小1年生3人と2年生4人の合計20人が、博物館で飼育されているイルカを共に観察しながら交流を深めた。
交流会は令和3年度から開始。山間部と沿岸部の子どもたち同士の交流であることから「山海(さんかい)交流」と名付けられ、同じ東牟婁郡内の近隣地域でともに特色ある教育環境を持つ太地町と北山村が連携して実施。教育資源を生かしながら児童生徒の交流と体験活動を進め、互いの地域への理解を深めるふるさと学習として、潤いある学校生活を送ることを目的としている。
今回の交流会はくじらの博物館の協力を得て実施。「イルカのからだをかんさつしよう」をテーマに、同館副館長の中江環さんの案内と説明を聞きながら、両校の児童はイルカの体に触ったり、身体の模様を観察したりした。
はじめに行われたのは「イルカの体を触るとどんな感触をしているのか」。中江さんから、イルカの体を触ると「紙やすり」のようにザラザラしているのか、「消しゴム」のようにぷにぷに・ぐにぐにしているのか、「プチプチ(気泡緩衝材)」ようにふわふわしているのかと質問があり、3つのうちどれが一番近い感触なのかを予想してみようと伝えられ、館内で飼育されているショーエリアのカマイルカに実際に触りに行った。児童たちは、飼育槽から上がってきたイルカに恐る恐る触れ、その感触に驚いていた。
続いて、館内のマリナリュウムに訪れ、複数種のイルカの姿を観察。水槽内で過ごすカズハゴンドウやマダライルカとその赤ちゃん、白いバンドウイルカたちの身体の特徴に注目し、種類ごとの違いや、ショーエリアでは見られなかったイルカの腹部の模様をじっくりと見つめていた。
また、イルカショーの見学では、イルカたちの身体能力に児童たちは驚いていた。
最後には、観察で学んだことや感じたことをプリントに書き留めた後、両校の児童たちは互いに交流できたことを喜びながら感謝の言葉を伝え、来年度の交流を楽しみに終了した。