奈良県十津川村にある大正６年創業の「瀞ホテル」は、長期間の休業の間に、ホテル内の改修や修繕を行い、７月２２日にリニューアルオープンした。

 

　館内の改修・修繕で、２階大広間だった座敷を区切り、半個室を２間設置。基本的な構造や建具はそのまま利用し、傷んだ書院障子と雪見障子を、デザイン・意匠はそのままに新しく作り直し、土壁を塗り直した。

 

　配置した家具は十津川材を使用し、十津川の家具職人によってオリジナルで誂（あつら）えている。この休憩室は１日１部屋１組貸し切りで利用でき、休憩室を拠点に食事をしたり、アクティビティーを楽しんだり、静かな空間で仕事をしたり、もちろん何もしないでのんびり雪見障子で切り取った瀞峡の景色を眺めくつろぐのも自由。

 

　また、カナディアンカヌーや釣り具、ＳＵＰ（スタンドアップパドルボード）、ライフジャケットなど、レンタルアクティビティも充実している。

 

　食事は基本的に予約制。以前に提供していた「季節のごはん」（３日前までに予約）の内容を少し改善し復活。天然のアマゴなど、地元の食材を使い、おばんざいを中心とした定食メニューを提供する。休憩室を利用すると部屋で食事が可能。また、喫茶ではドリンク・焼き菓子は予約なしでも利用でき、ハヤシライスやおにぎり等は前日までに予約すれば店内でも、テイクアウトでも可能。

 

　同ホテルは、「今回の修繕でふすまを貼り直した際、芯紙に昔の書類や新聞が使われていて、大正七年七月の新聞が出てくるなど、長い歴史を実感しており、次の時代に繋（つな）いでいければと思います。休憩室には瀞ホテル、瀞峡の歴史や文化に関する文献や書籍もご用意しておりますので、地域の成り立ち・風習などを掘り下げ歴史背景も知っていただければうれしいです」と伝えている。

 

ＴＥＬ．０７４６−６９−０００３
奈良県十津川村神下４０５

公式HP　https://dorohotel.jp/