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西国巡礼と伊勢路 道中記、日記などで読み解く

 三重県立熊野古道センターは11日(金・祝)から4月10日(日)まで、企画展「西国巡礼と伊勢路」を開く。会期中は無休。

 西国三十三所巡礼は、那智山青岸渡寺を一番札所とし、近畿地方2府4県と岐阜県に点在する33か所の観音霊場を巡礼する、日本最古の観音巡礼。伝承では養老2(718)年に長谷寺開基の徳道上人が開き、一度途絶えたが、花山法皇が再興したとされる。札所の順序は、院政期の熊野詣での影響で、青岸渡寺が第一番となり、15世紀ごろに現在のルートが確立したという。

 江戸時代になると、庶民が旅行に出かけることが容易になり、西国巡礼もより盛んに行われた。関東や東北地方の巡礼者はまず伊勢神宮に参拝した後、熊野古道伊勢路を歩き、青岸渡寺を目指した。巡礼者のため、数多くの西国巡礼に関する道中記(道中案内記)が出版され、これら道中記には熊野古道伊勢路についても案内されている。また、巡礼者の日記も多く残っている。企画展では、センター所蔵の道中記(道中案内記)・道中日記などを解読・展示し、江戸時代の西国巡礼と熊野古道伊勢路について紹介する。

 2月12日(土)と3月20日(日)の午後1時から、同センター職員の亀田侑美さんによるギャラリートークが行われる。無料。自由に参加できる。

      尾鷲市

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