尾鷲市向井の三重県立熊野古道センターの展示棟ホールでミニ企画展、「牛王(ごおう)宝印といえば熊野」が行われている。熊野三山をはじめ、多くの社寺の牛王宝印を紹介している。
今年採用された大阪出身の野村真知子さんが企画。同センターに展示している熊野三山の烏文字の牛王宝印を見て「かっこいい」と思ったのがきっかけ。ネットで横浜市に松場正敏さんという収集家がいると知り、協力を得て88点を紹介している。
牛王宝印の本体は、文字ではなく朱色の印の部分。もともと参詣し、額などに押してもらっていたのが、熊野まで来ることのできない人のために、紙に押すようになったといわれる。
名前の由来は、朱肉に生薬の一種「牛黄」を加えていたから、という説がある。
全国各地に熊野神社があり、熊野三山と同じデザインのものがあり、まったく違ったデザイン文字のようなものもある。神社だけでなく寺でも発行しており、ユニークな牛王札が楽しめる。
展示は11月7日(日)まで。会期中は無休。