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馬越峠や八鬼山の茶屋 古道や地域の歴史知る

 紀北町中里、海山郷土資料館で、熊野古道の峠の茶屋跡で採集した陶磁器片を紹介する企画展「峠の茶屋の忘れ物」の第2弾が開かれている。今回は馬越峠や八鬼山峠などで発見された約200点を展示している。29日(金)まで。

 自動車用の道路が通る前から集落を結んだ長い峠道には、かつては旅人が休憩する茶屋があり、古い陶磁器片からその名残りが見られる。今回は馬越峠や八鬼山道などのほか、銚子川の川渡りや八鬼山荒神堂などについてもまとめている。
 
 銚子川はかつての道中記に「荒き川」「悪しき川」と書かれ、相賀の真興寺の蛤石、雲祥寺の水難記念塔などからも、江戸時代は暴れ川だったと想像できる。渡し船や浅瀬を歩いて銚子川を渡って馬越峠に入る道は3ルートあり、現在の馬越峠登り口から少し上がったところで合流する。地元で「みちちがい」と呼ばれている辺りには「坂口茶屋」があり、江戸期の肥前(現長崎県・佐賀県)産の茶碗の欠片が何点か見つかっている。
 
 江戸時代には八鬼山峠近くに荒神茶屋があり、餅を売っていたという。茶屋の下の谷からは「幻のオリンピック」として知られる1940年に開催されるはずだった東京オリンピックを宣伝する湯呑みの欠片も見つかっている。
 
 このほか、尾鷲のまちなかの熊野古道の説明、八鬼山荒神堂の祈祷札、空からのレーザー測量で作られる赤色立体地図による熊野古道の紹介もある。
 
 同館の家崎彰主事は「眼下に熊野灘を見下ろす絶景の猪ノ鼻水平道や渡鹿道、日本初のケーブルーカーとして人気を博した矢ノ川越えなどの道にも新しいレポートが必要だと感じた」と話している。
 
 開館時間は午前9時から午後4時30分まで。毎週月曜日と祝日は休館。
 

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