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熊野古道の“人”に焦点 世界遺産熊野本宮館で写真展 5月12日まで開催中

 田辺市本宮町の世界遺産熊野本宮館で27日(土)から5月12日(日)まで、熊野古道写真家の大上敬史さん主催の世界遺産登録20周年記念の写真展「熊野古道 かたりつぐ者」が開催されている。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」が2004年7月にユネスコの世界遺産に登録されて以後、地域住民や語り部、行政が20年間、どのように熊野古道を伝えようとして、世界の人々の伝わったのかということに焦点を当てた写真展。道行く人々、語り部、修験者など、熊野古道を40年間撮り続ける写真家がとらえた「語り継ぐ者たち」のドラマに迫る。

 作品53点の中でもひときわ大きく取り上げているのが、熊野古道中辺路の継桜王子の近くにある「とがの木茶屋」で旅人を迎える女将・玉置こまゑさん(2019年死去、享年94歳)の2015年当時の写真の数々。玉置さんは「山姥(やまんば)」「おばば」「こまやん」などの愛称で人気だった名物女将で、生前の生き生きとした表情が切り取られている。取材時には、誰に話すでもなく、何かがとりついたかのように小栗判官の話をつぶやく様子も見られ、あっけにとられたという。

 大上さんは「これまで道ばかり撮っていたが、今回は沿道筋の人を撮影した。地元の人もすごく熱い思いがあって語ってくれて、それが表情にも表れる。人間の怖さみたいなものも見られた」と語った。

 大上さんは1958年、海南市の出身。55年、ミノルタロッコールフォトコンテスト年度賞受賞。地方公務員の傍ら、56年から熊野古道をテーマに撮り始める。97年からは「熊野古道」を世界遺産に登録するプロジェクト準備会に参加し、古道を研究。2015年、校務員を退職し、大上写真事務所を設立。フリーの写真家として、熊野古道の写真展を多数開催している。

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