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社説「入場券なくても投票可能」

 衆議院議員選挙は27日(日)に投開票を迎える。今回の衆院選では、小選挙区の「10増10減」により、和歌山県内はこれまでの3選挙区から2選挙区に減少。1区は和歌山市・岩出市・紀の川市で、2区は新宮・東牟婁地方を含むそれ以外の27市町村に再編された。本紙関係の和歌山2区には5人が立候補し、15日の公示以来、広い選挙区内を奔走して支持を訴えている。一方の三重4区では3人が争っている。

 公示日翌日の16日から投票日前日の26日までは各市町村で期日前投票が行われている。平成15年に導入されて以降、年々利用する人が増え、“毎日が投票日”というフレーズも生まれるなど、有権者には広く浸透している。前回の衆院選では投票した人の約4割が期日前投票を利用していた。各陣営も早い段階での票固めのため、期日前投票の利用を積極的に呼び掛けている。
 
 投票には各世帯に届いている投票所入場券を持参すれば投票できる。ただし入場券の紛失や、外出ついでに急に思い立った場合など、入場券がなくても本人確認で名簿を照合して投票可能なので、受付でその旨を伝えればよい。その際、運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類を持っていれば、確認時間を短縮することができる。
 
 衆院選では、「小選挙区選挙」「比例代表選挙」「最高裁判所裁判官国民審査」の3種類の用紙を投票所で受け取る。小選挙区の用紙に記入して良いのは候補者の氏名のみ。余白に「必勝」や「頑張れ」などの応援メッセージを書いたり、候補者名の下に「さんへ」などの文字を入れたり、余計な記載をすると無効になる。比例代表は投票したい政党名を選んで記入する。略称での記入も認められているが、この場合は指定された略称以外は使わないよう注意する。国民審査は、あらかじめ用紙に裁判官の名前が書かれているので「やめさせた方がよい」と思う人の上に「×」を書き、それ以外は何も書かずに投票箱に入れる。
 
 新宮市選挙管理委員会によると、24日現在で5861人が期日前投票を利用した。この時点(期日前投票開始から9日間)での選挙人名簿登録者数に対する投票率は約26パーセント。前回衆院選(令和3年10月)は市長選と重なり単純比較できないが期間中に8292人、34.9%が利用した。どの選挙でも終盤の駆け込みが多く、今回は27日当日がまとまった雨の予報が出ていることも踏まえると、駆け込み利用は多いと見ている。大切な一票を棄権することなく行使してもらいたい。
 

      10月25日の記事

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