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郷土芸能習得へ真剣 三輪崎小 保存会員の指導で仕上げ

半世紀を超え運動会で披露
 
 新宮市立三輪崎小学校の5年生75人は17日、26日(土)に開催予定の運動会で披露する「鯨踊り」の「綾踊り」の練習にともない、三輪崎郷土芸能保存会の濱口仁史会長はじめ会員5人から最後の指導を受けた。

 同校が運動会で鯨踊りを踊るのは恒例となっており、半世紀を超える歴史がある。同保存会メンバーの多くが、小学生のころに地元の郷土芸能に触れ、現在は継承に携わるといった流れができている。

 保存会メンバーが指導にあたるのはこの日が3回目で最後。これまでの練習の成果の確認から行い、会員らが児童一人一人の動作と全体の呼吸などを見て回った。会員らは「踊りはほぼ完ぺき。大人でも2週間以上の時間をかけて練習するが、ここまで早く覚えられるのは子どもならではと感心しました。あとは指先をまっすぐ整えたり、周りとのタイミングを合わせたり、細かな部分を頑張ってくれれば」と喜んだ。

 その後も指導は続き、2度3度と踊りを繰り返しながら、担任の教職員とともに会員たちがタイミングのズレをはじめとした細かな動作の修正をアドバイスした。

 濱口会長は「子どもたちは吸収が早く、1回目の練習と比べて上手になっているのが明らかにわかる。今年の5年生はとても元気で、張り切り過ぎて勢いあまる様子も見られるが、覚えようとする意欲も高いため、教えている側としてもとてもうれしい」と話した。練習を終えた児童たちは「保存会の人たちから教えてもらうたびに上手になっていくのが実感できて楽しい。踊りのタイミングや細かな部分については難しく感じるが、運動会当日まで練習を続けて、本番の日にお父さんやお母さん、保存会の人たちに見てもらいたい」と意気込みを話していた。
 

【三輪崎の鯨踊り】

 三輪崎八幡神社の例大祭で大漁を祈って奉納されている三輪崎に伝わる踊りで、鯨漁の様子を踊りに仕立て、網を投げて鯨をとりまく様子を表現した「殿中踊り」と、終始座ったまま上半身だけで踊り、銛(もり)を投げて鯨を突く様を表現した「綾踊り」の2種類で構成している。約300年前に当時の領主水野氏が京都の公家に鯨の肉を献上した際に踊りとして整えたといわれており、昭和42年1月には市の無形民俗文化財、昭和49年12月に県の無形民俗文化財の指定を受け、同保存会が伝承している。鯨踊りを含む熊野灘の捕鯨文化に関するストーリー「鯨とともに生きる」は、平成28年度、日本遺産に認定された。

      10月18日の記事

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