石破新内閣が発足した。総裁選前の言葉を翻す早期解散による総選挙が〝納得と共感〟が得られるのかは疑問だが、国民が審判を下せる機会ではある。
石破新総理は、人口が最も少ない鳥取県選出で、初代地方創生相を務めたこともあり、これまでの発言からも過疎化する地方に対する思いを持つ政治家の一人だと認識している。就任記者会見でも「経済成長の起爆剤として地方創生に取り組んでいく」と強い意欲を見せ、地方経済・生活環境創生本部を創設して今後10年間に集中的に取り組む基本構想をつくるという。
地方創生は一筋縄ではいかない難題であり、十分に練られた強じんな骨子が必要。一方で、その10年間でどれだけ人口が減り、店や事業所がなくなり、産業と伝統が消えるのか、小さなまちにとっては待ったなしの死活問題でもある。
中央の治乱興廃に関わらず、地方は生き残りをかけて知恵を絞り、取り組み続けていくほかない。総選挙でも地方創生が国の重要な課題として議論され、よい知恵が生まれることを願う。
(R)