今年のおわせ港まつりは、やっと天気に恵まれた、と言える。花火はもう少し風があれば煙が流れたが、きれいで迫力のある花火だった。終わった後に「ありがとう」という声や口笛が上がり、市民に愛されている花火だと実感する。
22年ぶりに復活した尾鷲節パレードは壮観だった。休憩を入れ、水分をとって異変を感じたらすぐ踊りの列を離れるようしつこいくらいアナウンスをかけていたのは、とても良かった。熱中症による緊急搬送がなかったのは、運営の努力も寄与したと言える。
ふるさと納税の招待客との縁も深めることができたし、野地町のビアガーデンも前夜祭として長く尾鷲に滞在してもらうきっかけづくりにもなる。恒例のイタダキ市や初導入のおわせマルシェも地元の店や商品を知ってもらうきっかけにもなる。
尾鷲港は山に囲まれ、まちにも近い。花火大会の会場としては良質な器を持つ。尾鷲のPR、交流人口の増加、何より市民の幸福のため、積極的な仕掛けと改善を続けていかなければならない。
(R)