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備えあれば「ツキノワグマに注意」

当地方でも目撃情報
 
 北海道から西日本の広範囲で、クマの目撃情報が連日のように報道されている。クマは冬眠が明けた3~5月ごろから活動が活発になる。これまでは人が山菜採りなどで山に入ってクマのすみかに近づき、襲われるケースが大半だったが、近年は状況が大きく変化している。山中の餌不足などにより、クマが人里近くまで餌を求めて降りてきている。クマと人の距離は確実に縮まっている。

 令和5年度中、全国のクマ類(ツキノワグマ、ヒグマ)の出没状況を見ると、過去最多の2万4339件で、和歌山県では48件、三重県では40件(過去最多)だった。6年度も和歌山県で5件(4月末)、三重県で6件(5月27日現在)と目撃情報が相次ぎ、予断を許さない。


■熊野古道でも

 このうち、三重県尾鷲市では、熊野古道「三木峠」の山頂付近で4日午前にクマらしき動物の目撃情報が寄せられた。また、同日午後には紀北町の熊野古道「馬越峠」付近の林道でもクマ2匹が目撃された。それぞれ行政機関が防災無線などで注意喚起するとともに、山道入り口付近に看板を設置した。

 コロナ禍が明けた昨年から当地方の熊野古道を訪れる観光客はV字回復しているが、世界遺産登録20周年を迎えた今年は各地で記念行事が今後開催されることからさらに増えることが予想されるだけに、地元住民とあわせて観光客への注意喚起にも努める必要がある。
 

クマに出会わないために

 クマが生息していると思われる森に入る際には、鈴やラジオで自分の存在を知らせ、見通しの悪い場所に不用意に入らないことが大切。

 クマに出会ってしまったら、背中を見せずゆっくりと離れる。慌てて走って逃げるなどクマを驚かすような動作をすればかえって危険。子グマを見かけてもそっと立ち去る。近くには必ず母グマがおり、子育て中の母グマは神経質になっているため大変危険。

 このほか、人里周辺にクマを近づけさせないため、生ごみや不要になった農作物を放置しないこと、家屋周辺にクマが潜みやすい藪や草むらがある場合は、適切に刈り払い、見通しをよくすることが求められる。

 
ツキノワグマ出没マップ
  三重県では、県内でもツキノワグマの出没情報が多く寄せられていることから、県ホームページに「ツキノワグマ出没マップ」の掲載を始めた。地図上で、目撃日、場所、発見形態(目撃、足跡、糞など)が確認できる。

      6月 7日の記事

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