便ノ山の人里のおりに熊がかかって逃走し、地域は一時騒然とした。熊の場合は下手をすれば命に関わる〝災害〟とも言え、住民の不安は大きいものと察する。
ツキノワグマは、環境省のレッドリストに「絶滅のおそれのある地域個体群」として位置づけられており、三重県指定希少野生動植物種にも指定されている。住民の安心安全が最重要ではあるものの、慎重に対応せざるを得ない動物であることは理解できる。取り逃がしたことを批判するつもりはない。だが、今回の件で町の情報発信に思うところがある。
今回は防災放送と張り紙で注意を促したが、公式ホームページの新着情報や公式ライン、防災ナビの防災情報に上がることもなく、スマホでは防災放送情報で確認できたのみ。もっと積極的に注意を喚起すべきで、それこそプッシュ型の地区限定で情報発信ができる公式ラインの出番ではなかったか。
SNSの情報発信は可能性を模索している段階であり、連携を深めながら有用性を高めてほしい。
(R)