来年秋の開通に向けて順調に工事が進む新宮紀宝道路の熊野川河口大橋で、2県交流綱引きと現場見学会、地元小学生と高校生を対象とした体験学習会がそれぞれ行われた。開通後はもちろん歩行者が立ち入れない場所になるため、この機会に広く住民に道路を周知して開通への機運を高めることや、子どもたちに建設工事への興味関心を持ってもらうことなどが狙い。参加者は貴重な経験ができたと喜んでいた。
当方も橋が1本につながってから初めて現場を訪れた。新宮市側から紀宝町側に歩きながら、これまでの経過を一人振り返った。当初は新宮市、旧鵜殿村の住民団体から河口大橋建設の要望が上がり、その声に押されて行政や議会も建設に向けた団体を立ち上げ、官民一体での取り組みが始まった。最初は数百万円の調査費がついただけでも大きな喜びだったのを覚えている。
インフラ整備を進める中で、地元の熱意は非常に大切。声を単発ではなく継続的に届けることでそれが伝わり、夢が現実のものとなることが今回の河口大橋でよく分かった。開通が今から楽しみだ。
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