国会の会期末を控え、衆議院の解散、総選挙の話題が出ている。10日にあった鈴木英敬衆議院議員の国政報告も、いつ解散があっても不思議でない雰囲気。会の一部は国政報告でなく決起集会のようだと感じた。
不信任案が解散の大義という話がある。不信任案が可決されれば、解散になるだろうが、否決しておいてさらに解散というのは筋が通らない。一方、不信任案が可決される場合、自民党と公明党議員が「岸田総理は当てにできない」と表明することになり、選挙後に岸田内閣が、メンバーが変わるとはいえ継続するのも無理がある。
マイナンバーカードの活用を巡って、トラブルが多発している。カード取得と公金受け取り口座や保険証との接続を推進してきた政府にはトラブルに対する責任がある。10月から始まる消費税のインボイス制度にも、通称で活動している人の本名が公開される懸念という問題が指摘されている。
総選挙で政治空白を作るより、不備の解消に誠実に務めるのが当面の責務ではないか。
(M)