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社説「正副議長の働きが鍵に」

 新宮市議会は改選後初となる臨時会を開き、正副議長をはじめ各常任委員会や議会運営委員会委員などの構成を決めた。先月の市議選で現職9人、新人6人が当選し、改選前から顔ぶれが大きく変わり注目された初議会。議長選挙、副議長選挙ともに当選者と次点者が8票対6票、無効1票という結果を見ると、早くも議会内での勢力争いが垣間見えたが、大切なのは市民第一の議会であること。

 市民から付託を受けた各議員は、選挙戦で訴えた政策を当局に働きかけ、4年間でどれだけ実現できるか。今は活力に満ちあふれ、その第一歩を踏み出したが、新人議員はまず議会に慣れることが大切になる。普段から市民の声に耳を傾け、市幹部に積極的に質問し、時には先輩議員にアドバイスを求めながら見識を深めてほしい。
 
 改選前の市議会では、市民のための議論が置き去りで、身内同士の泥仕合に貴重な時間を費やすことも少なくなかった。「新宮市議会は大丈夫か」と市民や他の自治体から揶揄されることもあった。新たな議会では当局との是々非々の議論を求めたいが、改選直後で新人議員が多いことも踏まえると、正副議長の働きが鍵になるのではないか。
 
 6月に町議選を控えた那智勝浦町では先日、立候補予定者説明会が開かれた。情勢はまだ流動的だが、選挙戦・無投票いずれにしても、現職議員の複数が今期で引退する見通しから、顔ぶれが大きく変わる。新宮市議会同様、改選後の正副議長に掛かる責任は重い。
 
 正副議長にはまず、円滑な議事運営を行う調整力が求められ、自らの意思による発言よりも議会全体を考えた上での発言が必要となる。また、予算執行のチェック機関としての役割を果たすため、当局との関係は主従ではなく両輪であることが大切。執行権のある首長に対し、議会のトップとして毅然とした態度で臨まなければならない。
 
 住民の代表である議員。そして議会を代表する正副議長。一般議員より公務が増えるが、その分報酬も高い。議会で活発な政策論争が展開されることが、住民サービスの向上やまちの発展につながる。首長とともにその鍵を握ると言っても過言ではない正副議長のこれからの仕事ぶりを監視していきたい。
 

      5月19日の記事

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