公職選挙法は制定から70年以上経過し、何度も改正されてきたものの、実態にそぐわない点もある。いわゆるグレーゾーンが広いため、多様に解釈できてしまうが、違反者には厳罰が課せられるので、立候補者やその関係者は十分に理解することが大切。
選挙運動ができるのは告示日から投票日前日まで。投票日当日は一切の運動が禁止されている。選挙事務所を示すために大型看板を設置する陣営もあるが、投票所から半径300メートル以内にあれば、これを撤去または名前が見えないよう布なので覆わなければならない。先日行われた新宮市議選で「○○事務所の看板は設置されたままだが…」との市民の声を受け、市選管に問い合わせた。
届け出を受けた時点で300メートル以内に該当する場合は撤去の必要を示す文書を出し、投票日当日朝に選管職員が見回るという。指摘のあった選挙事務所は対象外だった。今回の市議選に限らず、幹線道路沿いだったり、商業施設に近かったりすれば、意図せずとも“当日の運動”につながる。全て撤去するのが公平公正な選挙だと思うが。
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