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紀南抄「加速する梅干し離れ」

 先日、田辺市へ行く用事があって車で出かけた。田辺といえば、梅の産地。ちょうど開花シーズンで、梅の花があちこちで見ごろを迎えていた。普段は木だけなので気づきにくいが、こんなにもたくさん梅畑があるのだなあと実感した。

 先ごろ、生産業者によるツイッターで話題となった梅干し離れ。1世帯における年間の梅干し消費量は現在約663グラムで、ピークだった2002年の1053グラムから約4割も減っているという。多くの在庫を抱えており、このままでは廃業の危機という窮状を訴えていた。

 ご飯のおともとして長らく愛されてきた梅干し。健康食品として根強いファンも多いが、酸味が苦手という若者も増えているという。

 母の実家が梅干しを作っていることもあり、人気がなくなってきているのは悲しい。といっても私はまったく食べないので、消費量には貢献できていないのだが。しかし梅干しそのものは苦手でも、梅しそ焼鳥や梅しそ巻き、冷やし梅うどん、梅酒などは大好きだ。

 梅農家さんも手は尽くしていると思うが、梅王国・和歌山のプライドにかけ、何とかV字回復を図ってほしい。   

【織】

      3月 4日の記事

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