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紀南抄「大震災に備えて」

 近い将来の発生が懸念される南海トラフ地震で、巨大地震発生から1週間以内にさらに別の巨大地震が発生する確率が、平常時に比べて最大で77パーセントとなることが研究チームの試算で明らかになったという。1つの大地震でも大惨事なのに、それが連続で起こるとなると、一体どれほどの被害が出るのか想像もつかない。安心できる場所がなくなった時、私たちはどこに避難すればよいのだろうか。考えれば考えるほど恐ろしくなる。
 
 阪神・淡路大震災が発生してから、17日で28年が経過した。当時は中学生で、天井から釣り下がった電気がグラグラ揺れているのを、ベッドの中から怯えながら見た記憶がある。大阪で地震を経験したという知人は、その恐怖がトラウマとなって、その後少しの揺れでも敏感に反応するようになったと言っていた。
 
 これから先の人生で、巨大地震を直に経験する可能性は十分にある。地震の多い国に住んでいる者の宿命である。どこにいても日頃から防災意識を高く持って生活し、命を最優先に考えることが大切だと思う。生きてさえいれば、いつかは復興できる。
【織】

      1月18日の記事

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