先日、紀宝町大里のいきいきサロンでランチ会があり、地域の人や小中学生が交流の時間を過ごした。中学生は会場設営や受付などのボランティアとしても協力し、地域の一員としてしっかり活躍していた。会場には駄菓子の販売コーナーもあり、子どもたちがお菓子を求めて列を作っていた。
子どものころ100円玉をにぎりしめて、近所の駄菓子屋さんにわくわくしながら通ったものだった。「こんにちは」とあいさつして入店し、あれこれ悩んで値段を計算してお菓子を選ぶ。おばちゃんにお金を渡して、「ありがとう」と言って店を出る。子どもが初めて経験する社会の縮図だ。
近年、まちの駄菓子屋が姿を消しており、スーパーやコンビニが駄菓子屋代わりとなっている。車で行かなければならない地域に住んでいると、必然的に子は親と一緒に買い物することになる。わが子らは、お菓子見てくると言い残して散っていき、知らぬ間に買い物かごに入れている。一応の上限は決めているが特に値段を気にすることもないし、お金を触ることもない。お店の人とのふれあいもない。何だか無機質で少し寂しい。
【織】