今月2日、大阪府の焼き肉店で集団食中毒が発生した。食事をした高校生44人のうち、21人が症状を訴え、高校生7人と調理従業員1人からノロウイルスが検出された。
梅雨などの高温多湿な時期はO—157やサルモネラなど細菌による食中毒が多く発生するのはよく知られているが、11月から3月にかけては低温や乾燥した環境でも長く生きるウイルス性の食中毒が発生。その代表的なノロウイルスは調理する人から食べ物を通して感染する場合が多く、大規模化するが、家庭でも皆無ではない。症状が軽かったり、全員に症状が出ない場合もあって食中毒と認識されないケースも少なくないという。
これから増えるウイルス性の食中毒を防ぐためには、原因となるウイルスを「持ち込まない」、食べ物や調理器具に「ひろげない」、食べ物に「つけない」、付いたウイルスは加熱して「やっつける」—の4つが原則。
県内でも10月にサルモネラ属菌とウエルシュ菌による食中毒が発生している。食中毒といえば「夏」のイメージが強く、警報が発表されるのも夏。気温や湿度が下がって、油断していないか。一年を通じた感染対策が大切になる。
(J)