5月3日は憲法記念日。昭和22年5月3日に現在の憲法が施行されたことを記念し、祝日になっている。いわゆる明治憲法は主権在君だったのを国民主権とし、戦争放棄、基本的人権の尊重などが定められた。それまでは基本的人権が国家によって大幅に制限されていたということ。
新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年、今年と憲法に関するニュースをあまり聞かない。「急ぎの問題がないなら後回し」になっている感がある。国の根本的な方向性を決める話は緊急時ではなく、落ち着いて議論すべきだろう。
社会の変化、価値観の多様化で、法の下の平等や基本的人権などが再定義を求められている。24条は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し…」と定めるが、いわゆるLGBTの人の権利が守られていない、という指摘がある。
憲法は、特に国民への人権侵害を起こさないように権力者の行為を縛るところに特徴がある。現在、権力者である国会議員から改憲提案が出ているが、問題意識が国民の権利の伸張ではない気がする。「変えてはならない」ものではないが、真に必要な部分が、国民の納得を持って変更される必要があるだろう。
(M)