新型コロナウイルスで除菌や消毒が当たり前になっているが、誤った使い方をすると、強度低下や劣化、変色や変質を引き起こすとして、メーカーなどではホームページで注意を呼び掛けている。
スポーツメーカーでは、ヘルメットや捕手用具、バット、グリップテープなど野球やソフトボール用品について、アルコール系や塩素系消毒液での消毒は樹脂材料に対して強度低下、白化、劣化等影響が出る可能性があると指摘している。
学校などで使われている楽器では、鍵盤ハーモニカについて「アルコール入り除菌シートなどを含むアルコール消毒液や塩素系消毒液は、鍵盤や吹き口などが変色・変質する原因になる」、リコーダーについては「塩素系消毒液は、管体が変色・変質する原因になる」、ピアノなどの鍵盤について「市販のアルコール類を使用することは割れや変色を引き起こす恐れがある」としている。
不特定多数が触れるものの消毒は不可欠だが、何でもかんでも安易に消毒することは製品の寿命を短くし、けがの原因にもなりかねない。メーカーが勧める手入れの仕方を参考にするとともに、使った後に手などを消毒することが大切である。
(J)