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社説「正確な情報に基づき行動を」

 新型コロナウイルスの感染者が確認されると、その情報は報道機関等に公表されるが、どこまでの情報を公表するかは、自治体によって異なる。感染者の居住地に関して、和歌山県は、県立保健所7か所に和歌山市立保健所を加えた計8か所の単位で公表。三重県は県内29市町の単位で公表している。

 先日、新宮保健所管内で初の感染者が確認された。和歌山県からは「新宮保健所管内の20代男性、地方公務員で消防隊員」との発表だったが、那智勝浦町が県の正式発表を待って同町の消防職員であることを公表し、感染に至った経緯と、業務に支障がないことを伝え、また、堀町長が「誠に残念で遺憾」などとコメントを出し、謝意を示した。
 
 真意について堀町長にたずねると、町民に感染予防対策徹底に全力で取り組んでもらっている中、町職員が感染したことが残念とし、さらに「混乱させ迷惑をかけた」として、近隣の新宮市長らに電話で謝罪したことも明かした。
 
 新宮保健所管内とは、6市町村のことを指す。三重県の住民の中には、「新宮保健所=新宮市」と思い込む人もいて、「新宮市で陽性患者が出た」と話す人もいた。県の発表の仕方に違いがあるためだが、住民も理解に努め、不確かな情報を流さないことが大切だ。
 
 感染者が確認されると、その行動歴を特定しようとする動きが住民の間で出てくる。「どこかで接触した可能性はないか」など、自身や家族の安全を確認するために自然な行動なのかもしれないが、訪問した場所や店舗の人たちが必ずしも濃厚接触者と判断されるわけではない。必要以上の情報詮索や、不確かな情報をSNSなどにアップすることは不特定多数に拡散され、誹謗(ひぼう)中傷につながる。そのような空気感が漂うと、新型コロナの症状があったとしても、誹謗中傷を恐れて検査を避ける動きが出るかも知れない。そのような状況にならないよう、自治体が必要な情報発信を行い、注意喚起を続けることが大切だ。
 
 感染拡大がすぐに収まる気配はない。今はいつどこで誰が感染してもおかしくない状況。正確な情報に基づき、人権に配慮して冷静に行動することが求められている。
 

      8月14日の記事

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