政府がマイナンバーカードの普及にやっきになっている。1日から「マイナポイント」事業を展開。カードと連携させてキャッシュレス決済で2万円以上の買い物をするかチャージをした人に25%、最大5000円分のポイントをつける取り組み。
「国民総背番号制」と呼ばれ、始まる前から評判が悪かった。今回、新型コロナウイルス感染症の関係で10万円を配布する特別定額給付金事業で作った人も多いようだが、尾鷲市、紀北町では「給付金をもらうのに必要ないと説明すると、作らない人も多かった」という話を聞いた。なお、6月末時点の全国の普及率は17.4%にとどまる。
行政サービスが便利になるということだが、個人的には現状、年末調整の時に「何番だったか?」と調べるくらい。1000を超える行政手続きでカードがあれば添付書類を減らせるらしいが、そもそも一般人はカードが必要な行政手続きをめったに行わないのが、普及しない最大の要因でないか。
来年3月から健康保険証の代わりに使えるようになることが決まっている。特典をつけてもたせようとするのではなく、本来の使い道で利便性を高めることが重要だろう。
(M)