新型コロナウイルス感染症に対する、安倍首相肝いりの政策だった全世帯へのマスク配布。通称「アベノマスク」は、全国がマスク不足に見舞われる中、4月1日、日本の全世帯約5000万世帯に1住所あたり布製マスク2枚を、感染者の多い都市部から順番に配ると発表。洗って繰り返し使える利点を強調していたが、いざ配布が始まると、カビが生えるなど不良品が見つかり回収、検品で余分な予算と時間がかかり、そうこうしている間にマスク不足が徐々に解消となり、もはやアベノマスクは必要ない、との声が大きくなっていた。
わが家に届いたのは6月11日。待ち望んでいたわけではないが、年月が経過してもコロナの苦しみを忘れないために、開封せずに残しておこうと家族で話した。その4日後、厚生労働省は、「おおむね配布は完了した」と発表した。やはり最後だった。
実は、わが家にはアベノマスクがもう1セット届いた。最初に届いたのが11日の日中。その日の夜から翌朝にかけて再びポストに投函されていた。郵便局員が入れ忘れと勘違いしたのか、それとも「アベノマスクお断り」のご近所さんの”好意”なのか不思議だ。
【F】