開会中の那智勝浦町議会で、堀順一郎町長の給与50%減額の条例改正案が可決された。7月から来年3月まで、月額67万円の半額の支給となる。併せて副町長と教育長の給与も同期間20%減額となる。同様に同町の管理職も、管理手当の20%減額を申し出ており、これは議会の議決の必要がなく、報告のみがされた。
堀町長は、新型コロナウイルスの影響で宿泊業者が大打撃を受けたことや、来年の税収、特に入湯税の大幅減少が見込まれることなどを理由に、「苦しんでいる町民に寄り添い、減額で少しでもコスト削減につなげたい」と話していた。
今回のトップの行動に一部では「パフォーマンス」との声も聞かれるが、三役の考えに賛同して減額を申し出た管理職も含め、町が一丸となってコロナ禍の難局に立ち向かう姿勢を示すのは、町民や事業者らの士気が高まる行動だ。
コロナ禍で公務員は給料が下がっていない、と皮肉る声も聞かれるが、今後落ち込んだ経済を再生するには地域でお金を循環させることが必要。公務員にはそのことを意識してもらい、積極的な消費行動に努めてもらうことがその一助となる。
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