新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて緊急事態宣言が出された。対象は7都府県だが、それに続く形で愛知県や三重県も独自の宣言を出した。明和町や松阪市にまで感染者が出たと聞くと、状況はますます切迫していると感じる。
宣言の強制力や休業に伴う補償はさておき、個人的にはゴールデンウイークが期間内とされたことが大きいと受け止めている。もちろん終息のことを考えれば長いとは言えないがが、観光業にとっては春節と春休みに続いて稼ぎ時を棒に振ることになる。
飲食店も自粛で大きな影響を受けている。尾鷲では商品をテイクアウトできる飲食店の情報発信を始めたが、この取り組みで着目すべきなのは決定までのスピード感。店の要望をくみ取り、枠組みを決めて発表まで1、2日ほど。SNSのみの発信といった粗はあるものの、市と観光物産協会、商工会議所青年部が連携して迅速に実施できた意義は大きい。
次々と催しが中止になるのは致し方なく、個人的に残念なのが夜のまちがにぎわう尾鷲バル。テイクアウトの商品を囲んで家族と「おうちバル」を楽しむことは、優良な観光資源である飲食店を守ることにつながる。
(R)