• 物故者
    令和7年7月1日付〜令和8年7月12日付
  • 麺特集
  • 尾鷲市新田町黒渕橋から南西に約250メートルほど
  • 本日の新聞広告
  • 17時更新
    三重 東紀州ニュース
  • 17時更新
    和歌山 紀南地方ニュース
  • イベント情報

特徴再現のジオラマ 移転・復元の佐藤春夫記念館 設計者が新宮市へ寄贈

 新宮市の佐藤春夫記念館の移転工事の設計・工事監理を手掛けた株式会社金嶋一級建築設計事務所(新宮市)は3日、記念館のジオラマを市へ寄贈した。

 金嶋正人代表取締役が市役所を訪れ、上田勝之市長に手渡した。縮尺100分の1で制作され、記念館の外観や庭園、特徴的な八角塔などを再現。建物全体を俯瞰(ふかん)して見られるようになっている。
 
 佐藤春夫邸は1927(昭和2)年東京都文京区に建築され、1964(昭和39)年に春夫が72歳で亡くなるまで暮らした。設計は新宮市出身の西村伊作の弟である大石七分が担当。1989(平成元)年に熊野速玉大社境内に移築され、記念館として開館した。
 
 老朽化や収蔵スペースの不足などから市は移転を計画。今回の整備では、春夫が幼少期を過ごした場所に近い伊佐田町付近に移転・復元し、10月7日(水)の開館を予定している。
 
 建物は従来と同じく木造とRC構造の2階建て。現在の建築基準に適合させながら、使える木製建具はできるだけ再利用した。市内で対応できる職人が少なくなっていることため、和歌山市の業者に作製を依頼した。延床面積は296.38平方メートルで、収蔵庫や廊下に余裕を持たせた分、従来より広くなった。土地購入費や建設費など総事業費は約4億円。
 
 復元にあたっては東京にあった当時の写真などを参考に、建設当初の姿に近づけたという。特に正門は、丸みを帯びたアーチではなく、東京時代の少し角張った形状を再現。外壁も経年劣化で落ち着いた色合いになっていたものを建設当時に近いピンク色に仕上げた。
 
 金嶋代表は「和洋折衷の個性的で時代を象徴する建物」と説明し、「横浜や神戸などこの時代の建物が並んでいる地域では、建物全体を見渡せるジオラマを展示している施設が多い。記念館にもあったほうが建物の魅力が伝わると思い寄贈した」と話した。
 
 上田市長は「建物全体を見渡せるジオラマを寄贈いただき大変ありがたい。東京時代に近い形で復元していただいたことに感謝している」。記念館の楠本秀一館長は「建物の全景が分かりやすい。開館後は玄関付近か八角塔のスペースに展示したい。作家としての春夫だけでなく、人間的なおもしろい面も見ていただきたい」と話した。

      新宮市

      最新記事

      太平洋新聞 電子版 お申込み
      ご購読申し込み月は無料
      ※イベント中止および延期となる場合がございますので、詳細は主催者へ直接ご確認頂きますようお願い申し上げます。

      ニュースカレンダー

      速報記事をLINEでお知らせ 友だち追加

      お知らせ