未来のおわせ向上計画実行委員会は13日、「尾鷲のまちなか文化財探訪ツアー」を行った。スタッフ含め25人が、約2.5キロの道のりを歩きながら8か所の文化財を訪ね、理解を深めた。
文化財をより身近に感じてもらおうと、一昨年、昨年に実施した「ご当地プチ検定」に合格した市民が各1か所ずつガイド役を務め、市教育委員会の脇田大輔さんが補足した。
訪れたのは、中町の井戸、常聲寺、林町の庚申塔、郷蔵、土井見世邸、恵比須神社、八幡神社、中井浦の高札場跡。
中町の井戸は、現在の朝日町にある。井戸の遺構と弘法大師のほこらが、市道の真ん中に建っている。尾鷲市の名誉市民で医学者の故長野泰一氏が記憶を頼りに描いた大正年間の町並みに井戸の記載があり、大正時代にはあったことが分かっているが、いつ、誰が、何のためにつくったのかが分かっていない。
ガイドの担当者は、ほこらの中に「中町弘法大師」と書かれた昭和3年の棟札が残っていること、昔の人の話として地域の住民らが集まる〝井戸端会議〟の場所になっていたことなどを紹介した。
このほか、市内で建立年が確認されている中で最も古い1686年につくられた林町の庚申塔や隣接する六十六部廻国供養塔、江戸時代に藩に納める年貢米を検査・選別、保管していた郷蔵などを巡った。
12月3日にシンポ
同実行委員会は12月3日(土)午後1時30分から未来おわせシンポジウム「ふるさとの祭り発表会 里を練る!海を練る!浦々の祭り」を開く。申し込み必要。
ヤーヤ祭りの在回りの様子と矢浜神楽の披露の後、皇學館大学名誉教授の櫻井治男さんが「人はなぜ、祭りで練りあばれるのだろうか」の演題で基調講演。また、尾鷲の浦々の祭りの映像を上映し、尾鷲ヤーヤ祭り、九鬼のブリ祭り、梶賀のハラソ祭りについて、行事の変遷やコロナ禍での対応についてパネルディスカッションする。
参加無料。定員は100人。事務局の尾鷲観光物産協会(0597-23-8261)に申し込む。
<イベント概要>
未来おわせシンポジウム「ふるさとの祭り発表会 里を練る!海を練る!浦々の祭り」
- 日時:12月3日(土)午後1時30分~
- 料金:参加無料
- 定員:100人
- 問合せ:尾鷲観光物産協会(0597-23-8261)