紀北町東長島の道の駅紀伊長島マンボウで5日、爆弾を想定したテロ対策訓練が行われた。関係者らが芝生広場を中心に設置された爆発物を捜索したほか、さすまたの使い方の指導を受けた。
より多くの人に対応できる経験を積んでもらおうと、尾鷲警察署が企画し、テロ対策尾鷲・紀北パートナーシップの関係団体に参加を呼び掛け。夏休みで多くの人が集まる道の駅で行った。
訓練は、道の駅紀伊長島マンボウの写真とともに「平和な日本を壊すために爆弾を仕掛けた。正午にはでかい花火が見られる。これが破壊の始まりだ」とのSNSの投稿があった想定で実施。投稿を発見したみえ熊野古道商工会の職員が110番通報した後、道の駅の管理者の紀伊長島レクリェーション都市開発と運営者のギョルメ俱楽部事業協同組合、観光サービスセンターにいる町観光協会の職員14人が芝生広場を中心に捜索し始めた。
あらかじめ3か所に「不審物」などと書かれた小箱が隠されてあった。参加者は10分ほどで、柱の陰や木の枝の間、土のう袋の中にあった小箱を見つけ出した。
犯人が施設にいた想定で、さすまたやシールドの使い方の説明を受けた。特に、さすまたは1対1では使わずに最低でも2人以上で使うことが強調され、「犯人を捕まえるのではなく、あくまでけがをせず、警察が来るまで時間を稼ぐために使ってほしい」とアドバイスがあった。
同署警備課の田中紳也警備係長は「実際の現場では訓練通りに進まないケースも多くあり、突然で現場が混乱したり情報が錯そうする中で、冷静な判断と行動が求められる。迷う場面もあるかもしれないが、そうした時こそ一人で判断せず、周囲と連携しながら迅速に対応することが重要となる。不審物事案は初動対応の遅れが被害拡大につながる可能性があり、日ごろから自分が最初の対応者や発見者になるかもしれないという意識を持ち、自身がとるべき行動をシミュレーションするなど、有事に備えてほしい」と講評した。
訓練に参加したみえ熊野古道商工会の中瀬哲弥事務局長は「初めて110番通報をしたが、情報を整理して、焦らず伝えなければならないと改めて感じた。犯人への対応も現実問題として難しさがある」と話した。
