一般社団法人東紀州地域振興公社はこのほど、昨年1年間の熊野古道伊勢路来訪者数(推計)を発表した。延べ人数は前年から4万6015人(15.1%)増の35万710人で、「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界文化遺産20周年で記念のウオークイベントに多くの人が参加したほか、旅行会社のツアーも多数企画されたことで、訪れる人が増加。新型コロナウイルス感染症の流行前かつ世界遺産登録15周年だった令和元年以来5年ぶりに35万人を超えた。
東紀州17の峠やコースの集計で、語り部による案内人数、熊野古道関連イベントへの参加人数、登り口の調査データなどを参考に推計値を算出している。全ての峠・コースで前年を上回った。
来訪者数が最も多いのは「浜街道・花の窟」で15万4167人。拠点となる花の窟神社があり、国道42号沿いで駐車場も整備されており来訪者が多くなっている。
次いで多いのは松本峠で7万9060人。3位が馬越峠で4万2282人だった。増加率が多いのは、御浜町の横垣峠で70.44%増。推計値は738人と調査地点では最少だった。次いで熊野市の波田須の道・大吹峠が60.85%増、紀北町の一石峠が41.22%増などだった。
紀北町の一石峠、三浦峠や尾鷲市の八鬼山越え、三木峠・羽後峠、熊野市の二木島峠・逢神坂峠などは30%~40%の増加だった。
月別では6月から8月は前年に比べ横ばいかやや増にとどまったが、10月から12月に掛けて来訪者が多くなった。猛暑のほか、8月にツヅラト峠周辺で古道客がクマに襲われる事案があったことが影響した可能性がある。
同公社は「引き続き、歩かれる方の利便性の向上対策や情報発信などを、観光関連事業者、三重県、地域内市町などと連携して実施し、より多くの方にご来訪いただくとともに、宿泊・飲食など地域での消費の増加につなげていく」とコメントしている。