大白まつりの流れをくむ白浦花火大会は、接近する台風で計画の変更を強いられ、花火の打ち上げ直前で雨脚が強まる難しい状況だった。傘を差しながら見上げる夜空が花火で彩られ、復活から継続へ、また一つ、大きな一歩を刻んだ。
引本浦では伝統の関船祭りが控える。保存会を設立し、担ぎ手を広く集めるのは「このすばらしい祭りを存続させたい」一心から。思いだけでなんとかなる訳でもないが、どちらも担い手の熱意で成り立つ。
新しい部品と交換し続け、全てが新しく置き換わったものが、以前と同じものであるのか、「テセウスの船」という同一性を問う問題がある。社会情勢に合わせた変化していく地域の伝統を伝統たらしめるものは何か、と問われれば、それは担い手の魂、としか表現しようがない。
白浦花火大会では家族連れや若者も多くいた。関船祭りでは引本小に眠っていた子ども神輿が復活する。どの伝統行事でも「子どものころに楽しませてもらったから、今度は自分がやる」という思いこそ、伝統の真髄だ。
(R)
