紀宝町と株式会社エリアノ(東京都千代田区)は13日、災害時におけるトイレトレーラー移動設置協力などに関する協定を結んだ。同町役場で調印式が行われ、向井美樹也紀宝町長と武田晃直代表取締役が協定書に調印した。
南海トラフ地震などの大規模災害では、断水や配管の破損によって既存のトイレが使えなくなることが想定されている。避難生活で「安全で衛生的なトイレの確保」は、健康と尊厳を守るうえで極めて重要な課題となる。同町は、こうした事態に備え、避難所や救護所など多くの人が集まる重要活動拠点の生活・衛生環境するため、今回トイレトレーラーを導入した。
また、他の市町村で災害が発生し要請があった場合には、必要に応じて派遣を行い、平時は、町内のイベントや防災訓練などで活用する予定。
今回導入したトレーラーは、停電や断水時でも使用できる「オフグリッドシステム(自立型)トイレトレーラー」。給排水設備は、上下水道に接続する必要がなく、誰でも容易に設置が可能。排水設備は、一般に流通している農業用タンクを使用しているため、容易に確保することができ、迅速な交換・追加が可能。また、町が所有する公用車でけん引が可能で、すぐに現地に出向くことができる。
向井町長は「近年全国各地で大規模な自然災害が相次ぐ中、災害から命を守るためには、発生直後の避難、救助だけでなく、その後の避難生活における環境を整え健康状態の悪化や災害関連死を防いでいくことが重要になる。中でもトイレは避難される方々の健康と尊厳を守るために欠かすことのできないもの。災害時には避難される方々だけでなく、救助、救援活動など災害対応の最前線で尽力いただく関係機関の皆さんや、医療従事者の皆さんが長時間に渡る活動をすることになる。こうした方々が安心して活動を継続できる環境を確保することも災害対応力を維持し、多くの命を守ることにつながることと考えている」と述べ、「設備を整えるだけでなく、いざという時に必要な場所へ迅速に届け、確実に活用できてこそ、本当の意味での備えとなる。今回の協定を大きな力として、本庁が目指す犠牲者0の実現に向け、災害関連死を防ぐ視点を大切にしながら、今後も防災減災対策を着実に進めていきたい」と話した。
武田代表取締役は「今回トイレトレーラーの導入と災害協定を結ぶにあたり、紀宝町の皆さま、町長に深く感謝を申し上げるとともに、これからも良い関係を築き上げていきたい」と述べた。
