尾鷲市天満浦の古民家・天満荘で17日、「よるしゃべ講座」が行われ、子ども支援サークル「がりら」代表の石川郷子さん、放課後児童クラブ「クレヨン」の尾上友康さんが講話。普段から地域の子どもに接している両者が地域子育て支援の現状や課題について語り、参加者約20人が意見を交わした。
「子どもは宝・子どもは希望」をテーマに、地域の子どもが育つ良好な環境づくりを目指し、今の子どもたちの理解を深めようと、尾鷲市で子育て支援に長年取り組んでいる2人を講師に招いた。
保護者が昼間家庭にいない小学生に対し、放課後に遊びと生活の場を提供する放課後児童クラブに15年以上携わる尾上さんは、加速度的な少子化をデータで示し「子どもはもっと少なくなり、市内の小学校の統廃合も進んでいく。子どもは希望で宝という気持ちはもっと強くなっていくが、子どもがいなくなっていけば難しくなっていく」「尾鷲が好きで残ってほしいが、市外に出ていくな、とも言えない。尾鷲や東紀州が一丸となっていかなければ未来がない」と危機感を訴えた。
長年子どもに接している立場として、発達障害の子どもたちの受け入れや対応、時代の流れによる子どもへの接し方の変化についても語り、「子どもの考え方が変わってきていて、神経を使う時代になってきたが、子どもが楽しく安全に過ごせる場をつくることが大切なのは変わらない」と語った。
子育て支援サークルだけでなく、放課後子ども教室「いきいき尾鷲っ子」などにも関わっている石川さんは「時代は変わっていっても、子どもは素直で変わっていないのでは、と思う。子どもの数は減っているが、放課後子ども教室の参加者は減っておらず、居場所が求められているのだと感じている」と実感を述べた。
子育て支援サークルやベビーマッサージなどの活動に触れ、「子どもだけでなく、ママの居場所づくりが大事。ママたちが自分のためにベビーマッサージに来てもらえれば」と子どもだけでなく母親のケアの大切さを語った。「尾鷲の自然を生かして、いろんなことができる環境をつくっていきたい」と話した。
講話後、参加者で子育てや教育についての意見交換があった。輪内中学校での研修中の先生が「県内のほかの地域を見てきて、輪内中はこんなに良い子たちがいるのか、と驚いている」と語った。
参加者から「来年度から孫が複式学級になるのが不安」という声があり、研修中の先生が「複式学級では自分たちでなんとかしなければならない、というところが出てきて、自主性を育む教育としてはまさに最先端なのでは、と感じた。自分としては、複式学級を教えている先生のテクニックを学びたいくらい」と答えた。
