父の写真を整理していたら、古い紀南新聞を見つけた。日付は平成元年1月8日。天皇陛下崩御を伝える内容だった。時代は「昭和」から「平成」へ。歴史の大きな節目を刻んだ紙面である。
現在の紙面と比べてみると、白黒でページ数が少なく、広告は多い。中でも驚くのは、圧倒的な文字の小ささだ。1文字の高さ約3ミリ、現在の半分ほど。紙面いっぱいに並ぶ活字は、まるでアリの行列のようにも見えてくる。当時は老眼の人がいなかったのかと不思議に思うほどだ。
同年代の間では最近、「近くの文字が見えにくい」が合言葉のようになっている。40代から老眼は始まっているというが、スマートフォンやパソコンの見過ぎが老眼を加速させているように感じる。少し年上の人がスマホの画面や資料を離して見る姿を面白がっていたが、今ではすっかり自分も仲間入り。当時の自分を大反省している。
昭和の小さな活字を当たり前のように読んでいた目も、いつの間にか変わってしまった。古い新聞は時代の移り変わりだけでなく、自分自身の年月も静かに教えてくれる。
【織】
