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不連続線「まちなかの古道」

 世界遺産登録20周年を記念して、あえて〝登録されていない古道〟に焦点をあてる「紀北町の知られざる熊野古道を歩こう」が面白い。銚子川の舟渡しは、渡し賃の古銭を桶に入れて出船時に鐘を鳴らすのはアクティビティとしてもよい。馬越峠に向かう発掘石畳も、まちと峠がつながれているという証明でもある。

 熊野古道を歩いていると、頭が空っぽになるような、何か開放されていくような気分になる。熊野は隠国(こもりく)が語源である、という説を聞いたことがある。よみがえりの地への道中は日常から長期間隔離され、魂を再生する旅路であったことは想像しやすい。深く豊かな自然の中は孤独でも、立ち寄る村や浦の喧騒(けんそう)には安堵(あんど)を覚えたであろう。孤独と喧騒、静と動を繰り返すからこそ、再生の道となったのではないか、と思う。

 とすれば、熊野古道は峠だけでなく、まちなかでも付随した企画が発掘できる、ということになる。庶民の旅路の伊勢路だからこそのコンテンツはつくれないか。

(R)

      11月18日の記事

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