学校教育に取り入れられている人気ゲームソフトの「桃太郎電鉄」に自分たちのまちを追加してもらおうと、大阪府枚方市の小学生がゲーム制作者を招いてプレゼンした。「子ども扱いはしない」と明言していた制作者からかなり厳しい講評を受けたが、大人の真摯な姿勢は必ず子どもたちの血肉となる。
子どもが地域活性化策を提案する点では、本紙地域にも尾鷲高校まちいくがある。毎年発表を聞いていて、尾鷲ヒノキの水筒や加湿器、尾鷲甘夏のエスプーマかき氷、海洋深層水の塩バームクーヘン、ライチの生産と「ひょっとしたらうまくいくんじゃないか」というアイデアが出てくる。
まちいくは生徒が地域について知り、考えるきっかけづくりが本分であり、実現しようとすると負荷がかかる。ただ、より踏み込んで考えるためのアプローチとして、青鷲会や紀北はまち座、商工会議所と商工会の青年部といった地域の若手が同じテーマで取り組むのはどうか。地域で働く大人をより知るキャリア教育や世代間交流としても有効ではないか。
(R)